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養育費の悩み相談3
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養育費の減額請求

離婚の悩み相談
離婚の際、養育費の支払を毎月5万円と決めていましたが、昨今の不況の煽りを受け、私の収入が減ってしまい、生活するのもやっとの状態が続いています。一度取り決めた養育費の金額を減額してもらうことは可能でしょうか?
養育費の金額については、法律によって特にルールで決められているわけではない以上、元妻と話し合い、相手方が減額した金額に対して「それで構わない」と応じてくれれば、すべて丸く収まります。

問題は、元妻が減額に反対した場合です。

そもそも、父母は子に対し、監護・教育する義務を負い、親と同レベルの生活を保障する保持義務があると言われていますが、この義務は離婚によって親権を得なかった親に対しても課せられるため、通常、養育費という形で負担を分担することになります。

子が経済的に自立し、社会人として自ら稼ぎ生活できるようになるまで、毎月、定期的に支払い続けていくべき性質をもった養育費は、離婚時に一時的に発生するような費用(財産分与や慰謝料など)とは異なるため、離婚の際に取り決めた養育費であっても、社会的環境・事情の変化によって離婚当時には予測し得なかった問題により、支払いが困難になってくることも十分考えられます。

そもそも、子に対する生活保持義務が親と同レベルにあることが基本であるとすれば、収入が減少し生活に困窮している者に対して、離婚当時、約束した養育費をそのまま支払わせることが難しい状況にあるとすると、それはそれで問題です。

そこで、1回限りの金銭払いの約束とは異なる、長期的、かつ継続的に支払い続けていくべき性質をもった養育費については、社会情勢の変化等に伴う収入の増減に柔軟に対応すべき問題であるとして裁判所も認識しているので、当事者間の話し合いで決着が付かない場合には、家庭裁判所に〝養育費減額変更の申立て〟をしてみて下さい。

ただし、1度取り決めた養育費の金額を変更するには、養育費を定めた当時には予想も出来なかった事情(例えばリストラや重い病気など)が生じたという事情が必要になってくるので、単に生活が苦しくなったからという理由だけでは認められないかもしれません。
収入が著しく減少し、かつ再婚後の生活費を確保する必要上、元夫の生活環境が大きく変化したとして、離婚調停時に取り決めた養育費の減額を認めたケース

【平成4.12.16 山口家審】