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養育費の悩み相談5
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養育費の支払い遅延

離婚の悩み相談
子供は母親である私が引き取り、元夫が毎月4万円の養育費を支払うという合意の上で2年前に協議離婚しましたが、半年ほど前から養育費の支払いがありません。元夫に催促をすると「後でまとめて払う」と口では約束するものの一向に支払ってはくれません。どうすればよいのでしょうか?
子供を監護・教育するために充てられる養育費とは、原則、毎月払いの費用であり、またその支払期間も大抵長期に渡るため、年月が経つにつれて支払いが滞るなどといったトラブルはよくあることです。

養育費の支払遅延に関しては、離婚の際、養育費について、どのような取り決めを交わしたかによって異なってきます。

協議離婚の際、公正証書を作成し、養育費の支払額・支払方法について定めている場合には、その公正証書に基づき、強制執行することが可能です。

※ 平成16年の民事執行法改正(4月1日施行)により、改正前に比べると、養育費の確保が比較的容易になりました。

さて、問題は口約束で養育費の支払いを取り決めた場合や、公正証書以外の書面で約束を交わしたケースです。

養育費も一般債権として法律に則った手続きを必要とするため、相手が支払いを拒否した場合には、内容証明郵便で支払いの催促を行った上で、地方裁判所に訴えるという方法を取ることが考えられます。

ただし、わずかな額の養育費の支払いを求めるためだけに訴えを起こすことは、あまり賢い選択とはいえません。

場合によっては、訴訟費用(弁護士費用…等)の方が高くついてしまうケースもあるため、その辺の見極めが難しいところです。

そこで、まずは家庭裁判所の調停を利用することをお薦めします。

調停では調停委員が双方の主張を聞き、互いの経済的事情や生活環境等を総合的に考慮し、再度、妥当な分担額についてアドバイスをしてくれます。

また、調停の場で、合意の下、取り決めた養育費の支払いが滞った場合には、強制執行をはじめ、履行勧告、履行命令といった手段をとってもらえるため、比較的、養育費の確保がしやすくなります。
履行勧告 調停(審判)の場で決定した内容について履行しない場合、権利者の申立てにより、家庭裁判所が履行状況を調査した上、義務を果たさない者に対し支払うよう勧告を促します。
履行命令 調停(審判)の場で決定した養育費の支払がなされない場合、権利者の申立てにより、家庭裁判所は、相当の期間を定めて履行するよう命令を出す、履行勧告よりも強い制度。履行命令後、相当な理由なく支払を拒否する場合には、10万円以下の過料に処されます。
養育費の支払いを拒否する相手方に対して取立てる方法はいくつか考えられますが、元夫側に経済的な状況変化(リストラにあった、重い病気にかかった…等)が生じたため、支払いが困難になっているような場合には、必ずしも4万円の養育費が支払われるとは限らないので、状況によっては減額されることもあります




養育費の一括払い

離婚の悩み相談
子供については、母親である私が引き取り、夫が毎月養育費を支払うという形で離婚話が進んでいますが、まだ5歳になったばかりの長男の養育費を、夫がこれから長期に渡り約束どおり支払い続けてくれるのか不安でなりません。そこで私としては、離婚の際、養育費をまとめてもらいたいのですが、養育費の一括払いは可能でしょうか。
そもそも養育費というものは、子の監護・教育に充てられるために利用される費用です。

よって、あまり考えたくはないことですが、子供が重い病気や事故で亡くなった場合には、養育費の支払義務は消滅する性質のものと考えられるため、将来にわたり養育費をまとめて払い受けるという支払方法には疑問が残ります。

つまり、そういった観点から、養育費とは毎月払いが合理的な支払方法であって、実務の上でも、大半が毎月、分割払いで支払っているのが現状です。

しかし、離婚後における養育費の支払いについては、途中で滞ってしまうケースも多く、子供を引き取り育てる側からすれば、長期に渡る養育費の支払方法については、不安事項のひとつと言えるでしょう。

まして、婚姻生活中から、たびたび約束を破るような配偶者であったとすると、「いずれ支払いを止めてしまうのでは…」と不安に駆られてしまう気持ちも分かります。

養育費の悩み子供の将来のことを考えれば、養育費については、金額、支払い期間、支払方法、約束を破った場合の措置等の詳細をしっかりと書面(できれば公正証書)にしておくべきですが、養育費に関する取り決め方法が法律でルール化されているわけではない以上、当事者の合意が得られた上での一括払いも、場合によっては有効な解決方法と言えるかもしれません。

夫が信頼するに値せず、養育費をまとめて支払えるような資力がありそうなら、全額、現金で受取るのも一法でしょう。

ただし、相手によっては「子供のためではなく、本当はお前が使うんじゃないのか?」と懐疑の念を抱き、養育費を一括で支払うことに抵抗することも予想されるので、あくまで子供のための養育費であるということを、相手に伝えて納得させることが大切です。

そこで、親名義とは別に、養育費専用としての子供名義の口座を新たに開設し、そこに振り込んでもらうなどして誠意ある対応をとり、相手の理解を得られるような策も場合によっては必要かと思われます。

また、本来、養育費そのものには課税されませんが、ある程度まとまった金銭を一括して受け取とると贈与と見なされ、税金(贈与税)が発生してしまう恐れがあります。

そこで、銀行が一括支払いの養育費を預かり、その養育費を運用しながら、子供に定期的に決めた金額を支払っていく信託銀行との養育信託契約などもあります。

長期にわたる養育費を安心して確保できるだけでなく、税金(贈与税)についても非課税扱いになるといったメリットがあるので、場合によっては信託銀行等の利用を検討してみる価値はあるかもしれません。